
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
気候変動と紛争に関するグローバル・アウトルック
気候変動とインド・マニプール州の部族集落
ロバート・ミゾ | 2022年03月21日
気候変動の影響は広範囲であり、自然と密接に調和して伝統的な生活を送る部族集落にもそれは及ぶ。彼らにとって、気候変動は人権と平等の問題である。なぜならそれは、土地の劣化、農業の変化、降雨パターンの変化、害虫や病気の発生率の増加などによって、彼らの伝統的な生活様式や生産方法を破壊するからである。
気候変動と平和・紛争について、われわれは何を知っているのか?
トビアス・イデ | 2022年03月08日
気候変動が平和と紛争に及ぼす影響は、政策立案者や一般の人々の大きな関心事となっている。気候変動と安全保障に関する国連安全保障理事会の議論から、干ばつがシリア内戦に及ぼす影響を描いたコミックまで、この問題への関心は近年非常に高まっている。新型コロナウイルス感染症のような困難な課題がわれわれに何かを教えてくれるとしたら、それはグローバルな問題に対処するためには科学が重要だということである。では気候変動と平和・紛争に関する科学的根拠は何だろうか?
太平洋の小環礁島の大潮渦にIPCCが大きな波紋投げかける
フォルカー・ベーゲ | 2022年03月05日
2022年2月25日、パプアニューギニア(PNG)のブーゲンビル自治州政府は、同州の環礁行政区に非常事態を宣言した。2月28日には気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、最新の気候科学報告書を発表した。ブーゲンビルの非常事態は世界からはほとんど注目されなかったが、IPCCの報告書は幅広い国際的な注目を集めた(ウクライナの戦争の陰に隠れたため、ふさわしい注目とは言えなかったが)。この二つの事柄は密接に関連している。非常事態は、IPCC報告書が科学的に取り組んでいることの現実的表現であり、IPCC報告書はブーゲンビル環礁で起こっていることの説明になっているのである。
気候移住がベンガル湾地域の紛争に拍車
アヌラダ・ナガラジ | 2022年02月23日
気候変動の圧力は、人々が故郷を離れることを余儀なくし、土地、水、鉱物といった貴重だが減少しつつある天然資源をめぐる緊張を悪化させている、と新しい報告は指摘する
グラスゴー気候変動会議: コップは半分空
イアン・フライ | 2021年12月07日
グラスゴー気候変動会議、通称COP(コップ)26は、多くの人にとって大きな失望をもたらすものだった。英国政府は多くの約束をしたが、石炭火力の段階的廃止への言及をめぐる土壇場での紛糾は、多くの人にとって後味の悪いものとなった。グラスゴーは、世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5°Cに抑えるというパリ協定の目標に向けて国際社会の方向性を定めるチャンスだった。太平洋の小島嶼開発途上国にとって、グラスゴー会議は、気候変動に対するグローバルな行動を促す転換点となるはずだった。
太平洋諸国、COP26できっぱりと主張
フォルカー・ベーゲ | 2021年12月04日
COP26に出席するため2021年11月にグラスゴーまでたどり着くことができた太平洋諸島民は、ごくわずかだった。会議出席者約3万人のうち、太平洋諸島国家(PICs)からの出席者は140人程度のみである。コロナ禍による制約のため、政府派遣団も市民社会の代表者も、これまでのCOPと比べると大幅に少なくなった。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。