グローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

知識のバスケットを満たす: 太平洋地域の気候変動、人の移動、平和構築をめぐるワークショップ

フォルカー・ベーゲ  |  2022年11月14日

そのわずか数日前にニュージーランドのウェリントンで開催されたワークショップでは、この地獄行きの旅が太平洋地域のコミュニティーや国家の安全保障と平和にどのような影響をもたらすかを検討した。参加者は同時に、太平洋地域内外の政策立案者、実務専門家、研究者からなる多様なグループの専門知識と経験を駆使し、地獄への高速道路から降りる道筋を模索した。

のけ者国家を承認するべきか?

ハルバート・ウルフ  |  2022年11月10日

今こそ現実に向き合い、北朝鮮が運用可能な核兵器を保有していることを認識するべき時だ。国際社会(あるいは少なくとも韓国とその密接な同盟国である米国)は、北朝鮮を核保有国と認めるべきだろうか?

米国との経済安全保障同盟は韓国にとって最善の利益か?

文正仁(ムン・ジョンイン)  |  2022年11月07日

軍事同盟と価値同盟については、韓国では過去にも保守政権が提唱したことがあるが、経済安全保障同盟はかなり目新しい概念である。しかし、われわれは、点滅する赤信号に警戒するべきである。

イランの政治体制は綱渡りの限界に来たのか?

アミン・サイカル  |  2022年10月27日

イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイは、過去数週間にわたりイランを揺るがしている大規模な騒乱を扇動しているとして西側諸国を非難した。しかし、彼の訴えはもはや聞き流されている。当局の強硬な取り締まりにもかかわらず、デモ参加者の数は膨れ上がっている。イスラム政権は、1978~79年の革命でモハンマド・レザー・シャーによる西側寄りの独裁政権が倒れた後に誕生して以来、正当性が問われる最も深刻な危機に直面している。

ウクライナ戦争の行方は?

ハルバート・ウルフ  |  2022年10月14日

ウクライナの未来に関する難しい問いに答えを見いだすには、現在西欧で広まっている二つの極端な、そして対極的な立場を分析することに意味があるだろう。一方では、ウクライナにいっそうの支援、特に軍事的支援を無制限に提供すべきだと考える人々がいる。もう一方では、ウクライナへのさらなる武器供給は犠牲者を増やし、戦争を長引かせるだけだと主張する人々がいる。あるいは、西側の制裁で損害を被るのはどこよりも西欧であり、ロシアではない、したがってロシアへの制裁はやめるべきだという主張である。

気候変動により住む場所を奪われた人々は難民ではない

ティール・クロッセン  |  2022年10月13日

はっきりさせておこう。気候崩壊によって住むところを奪われた人々は、国際法に基づく気候難民ではない。彼らは自国の政府による迫害のために国を追われているのではない。移民でもない。仕事や教育を求めて、あるいは家族の近くにいるために、去っていくのでもない。そうではなく、大気汚染を続けるという他国の選択によって、何百万人もの人々が、彼らを保護する法的枠組みがない中、故郷を失う可能性が高いのだ。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。