
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
38度線に立ち込める核の雲
ハルバート・ウルフ | 2023年05月11日
北朝鮮は、核兵器プログラムを推進し続け、2022年初めから100発を超えるミサイルを発射しており、その一部は大陸間ミサイルである。そのため、韓国では北からの攻撃への動揺や懸念が生じている。政府も国民の大多数も、米国による保護の信頼性について確信を持てずにいる。世論調査によれば、韓国国民の70%以上が自国の核武装に賛成している。
G7を前に強まる北東アジアの対立関係
ヒュー・マイアル | 2023年05月03日
2023年5月に広島で開催されるG7サミットの準備が進むなか、世界秩序の当面の見通しは今まで以上に暗澹たるものとなっている。北東アジアは特に緊張が高まっている地域である。中国、日本、韓国、北朝鮮の間には、地域秩序、世界秩序、領土問題をめぐる意見の不一致がある。軍事費は急速に増大しており、北朝鮮は核保有国としての地位を固めつつある。米中対立の激化は、地域に色濃く影響を及ぼしている。
気候問題は、戦闘という軍の仕事の妨げではなく、核心である
マット・マクドナルド | 2023年04月25日
それは、この数十年間でオーストラリアの軍備における「最も重要な」シフトとして宣伝された。さらに重大発表の一つとして、気候変動は国家安全保障上の課題 として認められた。
対中国戦略: 環大西洋と欧州の不協和音
ハルバート・ウルフ | 2023年04月23日
2023年4月半ばに日本で開催されたG7外相会合は、足並みを揃えた対中国政策の必要性を強調することを目指した。しかし、外交宣言は内部矛盾を取り繕うことしかできず、それらを取り除くことはできない。
中東で米国を押しのけるロシアと中国
アミン・サイカル | 2023年04月19日
中東の戦略的情勢は急速に変化しているが、それは伝統的にこの地域で大きな影響力を発揮してきた米国にとって不利な変化である。米国とイランの敵対関係が続き、同盟国としてのワシントンの信頼性に対するアラブ諸国の懸念が増大しており、その結果、ロシアと中国がこの地域で戦略的足掛かりを拡大する機会が広がっている
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。