
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
気候変動、災害、武力紛争
トビアス・イデ | 2023年06月07日
人類は、地球温暖化を摂氏2度(産業革命前の気温に対し)に抑えることはまずできなさそうだ。つまり、人類は21世紀中に地球の重要な一線を越え、今よりはるかに気候が不安定な未来へ足を踏み入れるということだ。このような未来の一つの特徴として、干ばつ、嵐、洪水、熱波といった気候関連災害のリスクが高くなる。
核を巡る4つの神話
ラメッシュ・タクール | 2023年06月06日
エバット財団は、Evatt Journalを発行している。2023年4月に発行された第21号は、the Bulletin of the Atomic Scientistsが発表する有名な「終末時計」を取り上げ、「深夜0時まで残り90秒」をテーマとする特集号である(編集: ケイシー・トンプソン、ヒュー・フィリップス)。戸田記念国際平和研究所の上級研究員であるラメッシュ・タクール教授は、同号の一章を執筆し、6月1日(木)にキャンベラで開催された同誌の発行記念イベントでパネリストを務めた。この記事は、彼が行った冒頭の挨拶のテキストである。
尹大統領の価値観外交の1年は合格に値するか?
文正仁(ムン・ジョンイン) | 2023年05月31日
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は4月下旬、米国への国賓としての訪問を、ハーバード・ケネディ・スクールでの「自由への新たな旅」と題する演説で締めくくった。演説で彼は、反知性主義と全体主義によって自由と民主主義が危機に瀕していると論じたうえで、韓国は米国とともに価値観外交の先頭に立つと宣言した。
米国と中国はウクライナ和平のパートナーとなり得るか?
ジョン・マークス | 2023年05月29日
アントニー・ブリンケン国務長官は5月3日、ウクライナの平和を回復するために米国が中国と肩を並べて取り組むことに「何の問題もない」と述べ、称賛すべき一歩を踏み出した。
デカップリングではなくデリスキング: 言葉の巧妙な言い換え以上のものか?
ハルバート・ウルフ | 2023年05月26日
中国にどのように対処するべきか? 西側先進国はここしばらく説得力のある対中戦略を見いだそうと試みている。広島で行われたG7サミットの一つの成果は、そのような共同の対中戦略を、少なくとも机上では策定したことである。最終コミュニケによれば、G7を構成する主要7カ国は、問題は中国から経済的にデカップリングすることではなく、リスクを低減し、依存を軽減することだという点で合意している。この戦略は、キャッチーでアングロサクソン的な「デリスキング」という言葉で呼ばれている。理屈はもう結構だ。実際にこの政策をいかに実現するかは、今後の課題である。G7各国政府の一致した合意にもかかわらず、それぞれの国は、利害関係に応じて「デリスキング」が意味することについて独自の理解をしている。
アジア太平洋からインド太平洋へのシフトは誰のためか?
文正仁(ムン・ジョンイン) | 2023年05月16日
筆者が極めて特異と感じるのは、従来のアジア太平洋秩序がいまだ健在であるにもかかわらず、日本の安倍晋三首相が最初に提唱し、米国のドナルド・トランプ、ジョー・バイデン両大統領が練り上げたインド太平洋戦略と、それがもたらした地域における新秩序が、これほど短期間で支配的パラダイムとして浮上したことである。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。