グローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

環礁の未来―居住可能性を定義する

キャロル・ファルボトコ/ジョン・キャンベル  |  2023年02月10日

海面上昇に伴い環礁が居住に適さなくなるリスクはよく知られた問題であるが、環礁に住む人々の集団移住は避けられないと単純化され、存亡の危機として語られることが多い。

朝鮮半島の平和のためにバランスの取れたリーダーシップが必要

文正仁(ムン・ジョンイン)  |  2023年02月08日

強固な国家安全保障と戦争をする意思があっても、平和を保証するには十分でない。2023年に入り、韓国は国家安全保障と経済の分野で一度に二つの危機の到来に直面している。

言葉の消滅: 海面上昇がもたらす「壊滅的な」言語喪失への懸念

カレン・マクベイ  |  2023年02月07日

気候危機は、現存する全ての言語の半数にとって「棺に打たれる最後の釘」になる恐れがある。なぜなら沿岸コミュニティーが移住を余儀なくされているからだと、言語学者らは言う。

世界のトップテーブルで。2023年はインドの年か?

ハルバート・ウルフ  |  2023年01月18日

2023年はまさにインドの世界政治の年となるかもしれない。それを後押しする三つの事情とは、インドがG20の議長国を務めること、ウクライナ戦争でインドが果たす興味深い役割、そして中国に対する批判的な見方がますます広がっていることである。

COP27におけるインド: 中心的役割を果たしたか?

ロバート・ミゾ  |  2022年12月07日

気候変動に関する国際交渉においてインドが重要なアクターであることは、近頃シャルム・エル・シェイクで開催された条約締約国会議(COP)27で如実に示された。2015年のパリ協定で約束したことを達成するため、締約国間の新たな連帯を追求するサミットで、インドは国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国としてきっぱりと主張しつつも、協調的な姿勢を見せた。

絡み合う危機の時代?

トビアス・イデ  |  2022年12月05日

過去3年間のニュースを追っていると、世界は永久に危機的状況が続くのではないかという印象を受けるかもしれない。気候変動は間違いなく現代の最も大きな課題であり、トップニュースはしばしば新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に関するもので占められ、ロシアによるウクライナ侵攻があり、直近では、エネルギー・食料価格の急激な高騰である。2021年アメリカ合衆国連邦議会議事堂襲撃事件、レバノンとスリランカのほぼ完全な経済破綻、アマゾンの熱帯雨林の大規模破壊など、他にも多くの出来事を加えることができるだろう。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。