
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック
スマート・パワーから愚かなパワーへの転換
ハルバート・ウルフ | 2025年04月05日
ドナルド・トランプは選挙には強いかもしれないが、政権発足後の数カ月における彼の政策は、混乱に満ちた非合理的な決定がその特徴といえる。ヒラリー・クリントン元国務長官によれば、「危険で愚かな」ものであった。 3月末、トランプ政権幹部が機密扱いとされるべき戦争計画を「シグナル」のチャットで話し合い、そのグループに誤ってジャーナリストを加えるという大失態を犯した直後、クリントンは、ニューヨーク・タイムズ紙でトランプの政策の不誠実だけでなく、その愚かさを批判した。彼女自身は、「スマート・パワー」の活用を主張してきた。「ソフト・パワー」「ハード・パワー」「スマート・パワー」という言葉は国際政治学で用いられ、政府がさまざまな形で影響力を行使するための手段、特に外交政策ツールを指す。
距離を置き、同志国との連帯を築くべき時か?
ケビン・P・クレメンツ | 2025年03月23日
ホワイトハウスで行われたドナルド・トランプ、J・D・バンス、ウォロディミル・ゼレンスキーの会談は外交的な大失敗に終わり、主役たちの本性をあらわにした。
欧州の新たな好戦主義:半狂乱の再武装
ハルバート・ウルフ | 2025年03月21日
ドナルド・トランプ大統領は、ホワイトハウスで繰り広げられた事態によって欧州の人々にショックを与えた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を侮辱し、米国の軍事援助を(一時的に)停止したのである。守ってくれない用心棒商売のようなものだ。
「ユーロ爆弾」に向けて: 核兵器の欧州化のコスト
トム・サウアー | 2025年03月17日
欧州で戦争の話が飛び交うなか、トランプ政権の孤立主義的発言により、フランス(そして恐らく英国)が保有する核兵器の傘を欧州に拡大すること(欧州化)に関する議論が再燃している。NATO創設から75年を経て、米国の離脱に対する懸念が欧州の外交政策論議をますます方向付けている。以前は、フランスが提唱する「デシュアジオン・コンセルテ(協調的抑止)」という概念はほぼ、特にドイツでは黙殺されていた。
サハラ砂漠の洪水、干上がるアマゾン支流、1.5°C超えた温暖化 – あらゆる悪い記録を更新した2024年
アンドリュー・キング、リンデン・アシュクロフト | 2025年03月17日
この記事は、2025年3月19日に「The Conversation」に初出掲載され、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で再掲載されたものです。
最初はベトナム、そしてアフガニスタン: 次はウクライナか?
バシール・モバシェル | 2025年02月26日
ウクライナで継続中の戦争が、米国の外交政策に難題を突き付けている。サウジアラビアで米国とロシアの高官が紛争の今後について直接協議したのを受けて、多くの人は、ウクライナ危機がアフガニスタンやベトナムの二の舞になるのではと危惧している。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。