協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

強力な核規範は条約を弄するより強し

ラメッシュ・タクール  |  2023年08月11日

包括的核実験禁止条約(CTBT)の締約国は約178カ国、このほか、署名済みだが批准していない国が8カ国ある。

出口戦略を求めて

ハルバート・ウルフ  |  2023年08月08日

ウクライナ戦争は終わりが見えない。双方は主に軍事的手段、加えて経済的手段に依存し続けている。外交的イニシアチブはこれまでのところ失敗している。しかし、長期的には、戦争終結だけでなく欧州の安全保障についてもロシアと交渉する以外に道はない。

NATO拡大論者がインド太平洋に注目

ラメッシュ・タクール  |  2023年07月25日

ロシアが大幅に力を削がれ、超大国の栄光は見る影もなく貧困化し、国土も人口も縮小した今、NATOの目的は今一度変わり、弱ったロシアに蹴りを入れ、米国を救い出し、中国を封じ込めることになりつつあるかもしれない。

〝スカイフォール〟: ウクライナのクラスター爆弾

ハルバート・ウルフ  |  2023年07月21日

米国政府は、長々しい国内論争の末に、ウクライナへのクラスター爆弾供与を決断した。この一手により、この残忍な戦争はエスカレーションのはしごをもう1段上ることになる。以前はヘルメットのようなシンプルな軍事物資の供与についても長期にわたる消極的な議論がなされていたが、その後はウクライナへの無制限の防衛を約束。

ウクライナ戦争の政治的解決を探る

シャーム・サラン  |  2023年07月11日

ウクライナ戦争は、ロシアとウクライナとの間ではなく、ロシアと米国率いるNATOとの間の戦争である。ロシアが表明した「特別軍事作戦」の目的は、今後NATOがこれ以上ロシア国境に向かって拡大するのを防ぐことである。また、この軍事作戦を通して欧州安全保障構造の改変を余儀なくさせ、自国にとって不可欠な安全保障上の利益を受け入れさせることも望んでいる。これは、ウクライナ侵攻の直前にロシアが米国に提示し、米国が拒絶した一連の要求からも十分明確に見て取れる。

ワグネルの反乱: 戦略的敗北か欺瞞作戦か?

ラメッシュ・タクール  |  2023年07月07日

ワグネルの反乱は、どうも話がおかしい。つじつまが合わないのだ。世界の目をくぎ付けにした非現実的な24時間については、ハルバート・ウルフが簡潔なまとめを提供している。しかし、パズルには欠けたピースがあり、まだわれわれはそれを手にしていない。そして今度は、ワグネルの代表がロシアのサンクトペテルブルクに戻っていることが判明した。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。