協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

ウクライナ戦争の政治的解決を探る

シャーム・サラン  |  2023年07月11日

ウクライナ戦争は、ロシアとウクライナとの間ではなく、ロシアと米国率いるNATOとの間の戦争である。ロシアが表明した「特別軍事作戦」の目的は、今後NATOがこれ以上ロシア国境に向かって拡大するのを防ぐことである。また、この軍事作戦を通して欧州安全保障構造の改変を余儀なくさせ、自国にとって不可欠な安全保障上の利益を受け入れさせることも望んでいる。これは、ウクライナ侵攻の直前にロシアが米国に提示し、米国が拒絶した一連の要求からも十分明確に見て取れる。

ワグネルの反乱: 戦略的敗北か欺瞞作戦か?

ラメッシュ・タクール  |  2023年07月07日

ワグネルの反乱は、どうも話がおかしい。つじつまが合わないのだ。世界の目をくぎ付けにした非現実的な24時間については、ハルバート・ウルフが簡潔なまとめを提供している。しかし、パズルには欠けたピースがあり、まだわれわれはそれを手にしていない。そして今度は、ワグネルの代表がロシアのサンクトペテルブルクに戻っていることが判明した。

ビジネスとしての兵力:ワグネル部隊の祭りは中止された

ハルバート・ウルフ  |  2023年06月28日

エフゲニー・プリゴジン率いる傭兵組織ワグネルのモスクワ侵攻は24時間も経たずに終了した。短命に終わったクーデターは革命というよりオペレッタに近かった。この攻撃がウラジーミル・プーチンの権威と権力を恒久的に弱体化させたかはまだ分からない。

加盟国拡大のための追加BRICS

ハルバート・ウルフ  |  2023年06月18日

BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の外相が6月初めに南アフリカで会合を開き、新規の加盟国とBRICS通貨の創設という二つの主要議題について話し合った。西側列強に対抗するBRICSの野心を再確認した。

新たなグローバル秩序に居場所を探す米同盟国

ラメッシュ・タクール  |  2023年06月08日

米国と西側諸国は、第2次世界大戦以降かつてないほど世界の他の国々から孤立している

核を巡る4つの神話

ラメッシュ・タクール  |  2023年06月06日

エバット財団は、Evatt Journalを発行している。2023年4月に発行された第21号は、the Bulletin of the Atomic Scientistsが発表する有名な「終末時計」を取り上げ、「深夜0時まで残り90秒」をテーマとする特集号である(編集: ケイシー・トンプソン、ヒュー・フィリップス)。戸田記念国際平和研究所の上級研究員であるラメッシュ・タクール教授は、同号の一章を執筆し、6月1日(木)にキャンベラで開催された同誌の発行記念イベントでパネリストを務めた。この記事は、彼が行った冒頭の挨拶のテキストである。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。