協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

対中国戦略: 環大西洋と欧州の不協和音

ハルバート・ウルフ  |  2023年04月23日

2023年4月半ばに日本で開催されたG7外相会合は、足並みを揃えた対中国政策の必要性を強調することを目指した。しかし、外交宣言は内部矛盾を取り繕うことしかできず、それらを取り除くことはできない。

中東で米国を押しのけるロシアと中国

アミン・サイカル  |  2023年04月19日

中東の戦略的情勢は急速に変化しているが、それは伝統的にこの地域で大きな影響力を発揮してきた米国にとって不利な変化である。米国とイランの敵対関係が続き、同盟国としてのワシントンの信頼性に対するアラブ諸国の懸念が増大しており、その結果、ロシアと中国がこの地域で戦略的足掛かりを拡大する機会が広がっている

米国が中国と戦うならばAUKUSはオーストラリアの参戦を確約する

ヒュー・ホワイト  |  2023年04月03日

どの旗を掲げるにせよ、ワシントンは台湾有事の際に当てにできる相手でない限り原子力船を売ることはないだろう。

北京の中東外交の限界

アミン・サイカル  |  2023年03月28日

敵対する二つの産油国であるイランとサウジアラビアは、7年にわたる不和の後、中国が仲介した協議で国交回復に合意した。どちらの側も信頼醸成を多分に必要としているものの、両国の和解は米国とイスラエルのタカ派への配慮を犠牲にして、地域の地政学的情勢を変える可能性がある。

ヒマラヤ山中の軍の小競り合い

ハルバート・ウルフ  |  2023年03月21日

太平洋における中国と米国の競争、欧州におけるウクライナ戦争という二つの大きな地政学的危機の影で、ヒマラヤ山中ではインドと中国の対決が起きている。世界で最も人口の多い二つの国は60年以上にわたり、ヒマラヤ地方の両国国境について合意に達することができずにいる。危険な軍事的な小競り合いが頻発しており、紛争がスパイラルに陥って制御不能になるリスクがある。

チキンゲーム

ハルバート・ウルフ  |  2023年03月01日

ウクライナ戦争では、両陣営が発言も軍事行動もエスカレートさせている。何を得るためか? 戦争をディエスカレートする、勝利する、あるいは凍結するため、交渉に有利な立場を固めるため? いつになったら交渉の機が熟し、戦争を終結させるにふさわしい実証済みの紛争解決パターンが見いだせるだろうか?

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。