協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

協調的安全保障、軍備管理と軍縮に関するグローバル・アウトルック

政治の川下にはインドとパキスタンのクリケット戦

ラメッシュ・タクール  |  2023年10月09日

2023年10月14日、筆者の注意は同時に展開される三つの無関係な出来事の間を行き来するだろう。ニュージーランド総選挙のその日、筆者は現地にいる。世論調査によれば、労働党政権が敗れて中道右派の連立政権が誕生する見込みだ。しかし、選挙制度が特殊であるため、選挙結果や選挙後の主要政党と連立相手候補の交渉の行方は何とも不透明である。

ディアスポラ政治でカナダ・インド関係が一触即発に

ラメッシュ・タクール  |  2023年09月28日

カナダ・インド関係が急激に悪化している。カナダのジャスティン・トルドー首相の主張によれば、ブリティッシュ・コロンビア州の著名なシーク教指導者で、インドから殺人とテロの容疑で指名手配されていたハルディープ・シン・ニジャールが2023年6月18日に殺害された事件には、インド政府が関与しているという。インド政府はこの告発を「ばかげている」として退け、カナダを「テロリスト、過激主義者、組織犯罪」の「安全な避難所」と非難して怒りをぶつけた。普段はパキスタンにしか使わない表現である。

米国がウクライナへの劣化ウラン弾供与を決定

ラメッシュ・タクール  |  2023年09月11日

これは、9月6日に発表された、劣化ウランを使用した徹甲弾をウクライナに供与するという米国の最新の決定を理解するための鍵となるかもしれない。

強力な核規範は条約を弄するより強し

ラメッシュ・タクール  |  2023年08月11日

包括的核実験禁止条約(CTBT)の締約国は約178カ国、このほか、署名済みだが批准していない国が8カ国ある。

出口戦略を求めて

ハルバート・ウルフ  |  2023年08月08日

ウクライナ戦争は終わりが見えない。双方は主に軍事的手段、加えて経済的手段に依存し続けている。外交的イニシアチブはこれまでのところ失敗している。しかし、長期的には、戦争終結だけでなく欧州の安全保障についてもロシアと交渉する以外に道はない。

NATO拡大論者がインド太平洋に注目

ラメッシュ・タクール  |  2023年07月25日

ロシアが大幅に力を削がれ、超大国の栄光は見る影もなく貧困化し、国土も人口も縮小した今、NATOの目的は今一度変わり、弱ったロシアに蹴りを入れ、米国を救い出し、中国を封じ込めることになりつつあるかもしれない。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。