
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
夢想物語(Pipe Dreams):ノルドストリーム2
ハルバート・ウルフ | 2021年07月30日
アメリカとドイツの両政府は、ロシアからドイツへ天然ガスを供給するために計画されたノルドストリーム2について、賛否両論があり長く議論されてきたが、ついに妥協に至った。ロシアによる天然ガス供給は今に始まったことではない。2011年からバルト海で稼働しているパイプライン(ノルドストリーム1)があり、また別の重要なパイプライン供給系統がウクライナを経由している。
フィジーが新型コロナによる貧困の危機
バレイナコロダワ、ウポル・ルマ・バアイ | 2021年07月27日
After almost a year of being community COVID-free, Fiji Islands, one of the popular tourist destinations in the Pacific, is currently experiencing an exponential increase in active cases since the Delta variant, second wave of the Corona virus, landed on her shores in April 2021. The outbreak has recorded, to date, a total of 22,443 active cases and 177 deaths over the past three months.
ミャンマーのパンデミック:国連が行動を起こせ!
スタイン・トネソン(Stein Tønnesson) | 2021年07月23日
ミャンマーで新型コロナの検査を受けた人のうち、3分の1を超える人の陽性が判明している。ヤンゴンの火葬場では全ての遺体を処理できない状態である。2月1日のクーデター以来、多くの保健従事者がストライキを続けている。彼らが自発的に人々を助けようとすると、逮捕のリスクを冒すことになる。ソーシャルメディアには酸素を求める必死の声があふれている。
平壌(ピョンヤン)はなぜ米国との対話を追求しないのか?
文正仁(ムン・ジョンイン) | 2021年07月14日
北朝鮮の核武力の増強、米国における反北朝鮮感情の広がり、そして米中対立の深刻化を考えると、現時点で北朝鮮の核危機が再び起これば、手に負えない事態となる恐れがある。
自律型兵器システムの規制
スチュアート・ケイシー・マスレン | 2021年07月05日
近年、アルゴリズム技術の進歩とともに、完全自律型兵器システムの国際的な法規制が、国際安全保障上および人道上の課題として浮上している。しかし、そのような兵器システムの全面禁止を求めることは、時期尚早でもあり、失敗が運命づけられてもいる。時期尚早である理由は、自律型兵器システムが、特に武力紛争下において民間人の命を守るものになるかどうか、私たちはまだ正確に知りえないからである。そして、失敗が運命づけられている理由は、軍事大国のほとんどが、表向きは時折否定して見せるものの、自律型兵器の配備を目指してすでに躍起になっているからである。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。