グローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

取り残されたアフガニスタン:なぜ自国だけで気候変動に対処できないのか

アセム・マヤール  |  2025年04月03日

「私たちには全ての国に対応する資金はない。援助は大幅に削減された。各国は鉱物などの自国の資源を活用して、気候変動に取り組むべきだ」。  私が最近参加した2つの会議において、西側の代表者が述べたこの発言は、国際的な気候資金をめぐるナラティブの変化を反映している。経済的制約に直面している先進国は、途上国が自国の天然資源、とりわけ鉱物資源を通じて気候変動対策の資金を調達すべきだと主張するようになっている。しかし、このアプローチはアフガニスタンのような脆弱国においては非現実的であり、統治能力、財務基盤、安全保障に関する課題がその実行をほぼ不可能にしている。

距離を置き、同志国との連帯を築くべき時か?

ケビン・P・クレメンツ  |  2025年03月23日

ホワイトハウスで行われたドナルド・トランプ、J・D・バンス、ウォロディミル・ゼレンスキーの会談は外交的な大失敗に終わり、主役たちの本性をあらわにした。

欧州の新たな好戦主義:半狂乱の再武装

ハルバート・ウルフ  |  2025年03月21日

ドナルド・トランプ大統領は、ホワイトハウスで繰り広げられた事態によって欧州の人々にショックを与えた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を侮辱し、米国の軍事援助を(一時的に)停止したのである。守ってくれない用心棒商売のようなものだ。

「ユーロ爆弾」に向けて: 核兵器の欧州化のコスト

トム・サウアー  |  2025年03月17日

欧州で戦争の話が飛び交うなか、トランプ政権の孤立主義的発言により、フランス(そして恐らく英国)が保有する核兵器の傘を欧州に拡大すること(欧州化)に関する議論が再燃している。NATO創設から75年を経て、米国の離脱に対する懸念が欧州の外交政策論議をますます方向付けている。以前は、フランスが提唱する「デシュアジオン・コンセルテ(協調的抑止)」という概念はほぼ、特にドイツでは黙殺されていた。

サハラ砂漠の洪水、干上がるアマゾン支流、1.5°C超えた温暖化 – あらゆる悪い記録を更新した2024年

アンドリュー・キング、リンデン・アシュクロフト  |  2025年03月17日

この記事は、2025年3月19日に「The Conversation」に初出掲載され、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で再掲載されたものです。

ガザの停戦: 当事国とその支援国にとっては正念場

アミン・サイカル  |  2025年03月10日

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がハマス一掃を決意し、米国のドナルド・トランプ大統領がガザを中東のリビエラに変えたがっている今、ガザ停戦が揺らいでいる。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。