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最新の政策提言とレポート
Cooperative Security, Arms Control and Disarmament
中国、インド、パキスタンの「核のトリレンマ」を管理するために
政策提言 No.134 - 2022年07月28日
南アジアでは、三つの核保有国である中国、インド、パキスタンが、危険な戦略地政学的関係の中で共存している。関係を特徴付けるのは、国境を接していること、核兵器備蓄の増加、兵器プラットフォームの拡大と近代化、民族統一主義的な領有権の主張、そして紛争の相互関連である。冷戦時代には2大国の間で、また米国と同盟国の間で戦略核政策をめぐる対話の慣行があったのに対し、同様の対話は南アジアに存在しない。また、大陸を横断する国家間関係を制御・調整し、緩衝と危機安定化の役割を果たしうる包括的な地域組織もない。たとえ限定的でも南アジアで地域的な核応酬が起きれば、人間、環境、政治に壊滅的な影響が及ぶ恐れがある。中国、インド、パキスタンが絡む南アジアの「核のトリレンマ」は、リスクは小さいもののインパクトが大きい、そしてまだ十分に研究されているとは言えない地政学的脅威である。
Cooperative Security, Arms Control and Disarmament
戦略的安定性と軍備管理の最新状況を読み解く
政策提言 No.133 - 2022年07月22日
核の世界に生じる変化は、戦略的安定性と軍備管理に重大な影響を及ぼす。そのような変化は、技術的、地政学的、規範的な要因が複合的に働いて促進される。本政策提言では、これらの要因について検討し、その上で、核のゲームのルールや核兵器使用を阻止する方法を再考するための推奨事項を提案する。
オセアニアの気候変動、人口移動と移転 パート2:起点、目的地、コミュニティーの移転
政策提言 No.132 - 2022年07月05日
本稿は、太平洋島嶼国・地域(PICT)における気候変動と人口移動(および不移動)の問題に関する2回目の政策提言である(政策提言No. 131も参照)。本政策提言は、気候変動に伴う移動について、既存および将来そうなり得る起点と目的地の検証から始まり、次に不移動の問題を考察し、コミュニティーの移転計画と実施において取り組む必要のあるジェンダーの問題に注意を喚起する。
オセアニアの気候変動、人口移動と移転 パート1:背景と概念
政策提言 No.131 - 2022年07月05日
本政策提言は、太平洋島嶼国・地域(PICT)に焦点を当て、気候変動と人間の移動について考察する。環境に影響される移住の種類を概説し、気候変動と移動に関する様々な「理論」を論じた後、PICTにおける移動に関連する土地の重要性を検討し、気候変動による移動の事例を検証する。
Social Media, Technology and Peacebuilding
脱植民地化による平和構築: 危機を脱する方途
政策提言 No.130 - 2022年06月21日
本政策提言は、平和構築活動が、植民地支配に起因する統治、経済、社会のゆがみに対処することによって、今日の世界に漂う深刻な混沌と予測不能な事態にどのように対応できるかを検討する。