政策提言

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最新の政策提言とレポート

Cooperative Security, Arms Control and Disarmament

核兵器管理と世界秩序: ニューデリーからの展望

政策提言  No.53 - 2019年10月15日

かつて二極的な核兵器管理(NAC)体制が可能となったのは、米国とロシアの双方が、戦略的安定性を確保するメカニズムと相互譲歩を受け入れることに意義を見いだしたからである。その結果、多くの2国間軍備管理条約が締結された。しかし、苦心して作り上げたNACは、時とともに弱体化してきた。現在、米ロの2国間NACは、新START条約(新戦略兵器削減条約)という細い糸でつなぎ留められている。

Cooperative Security, Arms Control and Disarmament

世界秩序と軍備管理

政策提言  No.52 - 2019年10月11日

世界秩序をめぐる現行の議論は――民主主義の後退やポピュリズムの台頭、保護貿易主義の拡大、国際機関の弱体化が示しているように――現在の秩序が衰退しているとの広範な認識を反映している。私たちは今、技術の劇的な変化、人口動態の大幅な変動、そして気候変動を目の当たりにしている。これらの課題を前にして、世界秩序の問題への対応が新たな急務となっている。

Climate Change and Conflict

気候変動により移住を余儀なくされる人々の土地と安心をいかに確保するか

政策提言  No.37 - 2019年04月04日

キリバス共和国出身のタビタ・アウェリカ(21歳)は、気候変動に関する環礁諸国連合(CAN-CC: Coalition of Atoll Nations on Climate Change)が開催した会議(2019年12月)で世界の首脳に対し、気候学者の意見に耳を傾け南太平洋地域に暮らす人々の嘆願を聞き入れて欲しいと訴えた。「私は祖先から受け継いだ土地を離れるつもりはない。私の母なる土地を諦めない。私が故郷と呼ぶ唯一の土地を離れはしない」。彼女はそう語った。

Social Media, Technology and Peacebuilding

オンライン上のヘイトスピーチと危険なスピーチに対抗する:戦略と配慮事項

政策提言  No.34 - 2019年03月01日

この政策提言は、読者が各自の状況下でオンライン上のヘイトスピーチや危険なスピーチに対応する独自の戦略を立てられるようにするためのものである。 本提言では、危険なスピーチ、すなわち「そのオーディエンスが他の集団の構成員に対する暴力を容認したり暴力を振るったりするリスクを高める恐れのある表現(スピーチ、文章、画像など)」を取り上げ、特に「ヘイトスピーチ」として知られるコミュニケーションに着目する。

Climate Change and Conflict

気候変動とソロモン諸島の地域社会における紛争と平和構築

政策提言  No.36 - 2019年03月01日

気候変動がソロモン諸島の地域社会や紛争にもたらす影響について有意義に関与するには、その地域の世界観、すなわちソロモン諸島に暮らす人々の物質的、経済的、政治的、社会的、精神的な世界に深く根差した方法で取り組む必要がある。先般、戸田記念国際平和研究所に寄稿した政策提言で述べたように、気候変動が引き金となって深刻化もしくは発生した紛争を解決するためには、何をもって平和と正義とするかについての地域社会の認識を踏まえた方法で取り組まなければならない。