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最新の政策提言とレポート
Social Media, Technology and Peacebuilding
紛争とソーシャルメディア: インド・パキスタン間の平和構築を目指す市民社会の活動
政策提言 No.70 - 2020年03月03日
カシミール地方をめぐってのインドとパキスタンによる紛争は、1948年から1999年までの間に4回の戦争に発展した。市民社会の活動家による平和に向けた努力は長年にわたって続けられてきたが、どちらの国においても平和活動家によるソーシャルメディアの利用は新たな戦略となっている。本提言では、市民社会のメンバーがどのようにしてこの革新的なコミュニケーション戦略を採用し、すなわちソーシャルメディアと他の方法を組み合わせることによって、抗議、対話、アートといった活動を計画し、調整し、実践しているかを考察する。
ソーシャルメディアが核の舞台に登場
政策提言 No.66 - 2019年11月29日
2018年、ソーシャルメディアが核戦争の舞台に突如登場した。核戦争につながりかねない紛争においてソーシャルメディアが役割を果たす事例は、2017年8月~2018年1月にアジア太平洋地域だけでも6件あった。うち3件は、米国による北朝鮮への核兵器攻撃の準備に関連するものであり、残りの3件では、核攻撃が迫っているという誤報を増幅させるソーシャルメディア上の投稿が嵐のように発生する事態に至った。
Cooperative Security, Arms Control and Disarmament
軍備管理と世界秩序―中国の視点
政策提言 No.65 - 2019年11月27日
2019年8月、米国は中距離核戦力(INF)全廃条約から正式に離脱した。この条約は1988年以来、2大核超大国が核の軍備管理・軍縮をいっそう進め、比較的安定した戦略的関係を維持できるよう、信頼の基盤を提供していた。
「我々あり、ゆえに我々生きる」という太平洋地域のエコリレーショナルな精神性と気候変動のストーリーの転換
政策提言 No.56 - 2019年10月24日
太平洋地域の住民は数世紀にわたり、気候をめぐる危機を精神的・文化的世界の中で乗り越えて生き残り、対応し、今もそれを続けている。国際社会の大部分が科学から情報を得て気候問題と取り組む各自の役目を務める一方、地域社会の多くでは、文化的・精神的な信念と慣習が不可欠な役割を果たすことも認識されている。本稿では、太平洋地域に住む多くの人々が、何世紀もの間、気候に対応するための指針としてきた「エコリレーショナルな精神性(eco-relational spirituality)」(自然との関係性に基づく精神性)の「我々あり、ゆえに我々生きる(we are, therefore we live)」という中心概念を取り上げる。
Cooperative Security, Arms Control and Disarmament
核兵器管理と世界秩序: ニューデリーからの展望
政策提言 No.53 - 2019年10月15日
かつて二極的な核兵器管理(NAC)体制が可能となったのは、米国とロシアの双方が、戦略的安定性を確保するメカニズムと相互譲歩を受け入れることに意義を見いだしたからである。その結果、多くの2国間軍備管理条約が締結された。しかし、苦心して作り上げたNACは、時とともに弱体化してきた。現在、米ロの2国間NACは、新START条約(新戦略兵器削減条約)という細い糸でつなぎ留められている。