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最新の政策提言とレポート
Contemporary Peace Research and Practice
コロナ禍に立ち向かう:危険と機会
所長声明 No.71 - 2020年04月28日
新型コロナウイルスは今や地球全体に蔓延し、数十億の人々と多くの国々が「封鎖」と「自主隔離」に追い込まれている。だれもが身体的、社会的距離を取ること(ソーシャル・ディスタンシング)を実践している。ウイルスはあらゆるところで医療制度を圧迫し、多くの国が不意打ちを受け、ウイルスがもたらす過酷な運命と対峙する準備が未だ整ってはいない。国家経済も統合化が進んだ世界経済も急激に悪化している。政治体制、社会の回復力、政権の施策に対する恭順のすべてがコロナ禍による試練を受けている。2020年は人類史における変革の瞬間になろうとしている。この難題との取り組みが最終的にもたらすのは、革新的かつ根本的な制度変革もしくは現状の再肯定のいずれかであるが、後者はすでに、このパンデミックおよび増大する経済・政治・社会・環境的機能不全への対応能力の欠如を証明してしまっている。
Social Media, Technology and Peacebuilding
紛争とソーシャルメディア: インド・パキスタン間の平和構築を目指す市民社会の活動
政策提言 No.70 - 2020年03月03日
カシミール地方をめぐってのインドとパキスタンによる紛争は、1948年から1999年までの間に4回の戦争に発展した。市民社会の活動家による平和に向けた努力は長年にわたって続けられてきたが、どちらの国においても平和活動家によるソーシャルメディアの利用は新たな戦略となっている。本提言では、市民社会のメンバーがどのようにしてこの革新的なコミュニケーション戦略を採用し、すなわちソーシャルメディアと他の方法を組み合わせることによって、抗議、対話、アートといった活動を計画し、調整し、実践しているかを考察する。
ソーシャルメディアが核の舞台に登場
政策提言 No.66 - 2019年11月29日
2018年、ソーシャルメディアが核戦争の舞台に突如登場した。核戦争につながりかねない紛争においてソーシャルメディアが役割を果たす事例は、2017年8月~2018年1月にアジア太平洋地域だけでも6件あった。うち3件は、米国による北朝鮮への核兵器攻撃の準備に関連するものであり、残りの3件では、核攻撃が迫っているという誤報を増幅させるソーシャルメディア上の投稿が嵐のように発生する事態に至った。
Cooperative Security, Arms Control and Disarmament
軍備管理と世界秩序―中国の視点
政策提言 No.65 - 2019年11月27日
2019年8月、米国は中距離核戦力(INF)全廃条約から正式に離脱した。この条約は1988年以来、2大核超大国が核の軍備管理・軍縮をいっそう進め、比較的安定した戦略的関係を維持できるよう、信頼の基盤を提供していた。
「我々あり、ゆえに我々生きる」という太平洋地域のエコリレーショナルな精神性と気候変動のストーリーの転換
政策提言 No.56 - 2019年10月24日
太平洋地域の住民は数世紀にわたり、気候をめぐる危機を精神的・文化的世界の中で乗り越えて生き残り、対応し、今もそれを続けている。国際社会の大部分が科学から情報を得て気候問題と取り組む各自の役目を務める一方、地域社会の多くでは、文化的・精神的な信念と慣習が不可欠な役割を果たすことも認識されている。本稿では、太平洋地域に住む多くの人々が、何世紀もの間、気候に対応するための指針としてきた「エコリレーショナルな精神性(eco-relational spirituality)」(自然との関係性に基づく精神性)の「我々あり、ゆえに我々生きる(we are, therefore we live)」という中心概念を取り上げる。