北東アジアの平和と安全保障に関するグローバル・アウトルック

「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。

北東アジアの平和と安全保障に関するグローバル・アウトルック

北東アジアの安定的平和の構築へ日本が担う不可欠な役割

ケビン・P・クレメンツ  |  2021年04月05日

トランプ大統領の「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」という対立的な外交政策は、米国とその同盟国を、相互の衝突、そして中国との衝突が避けられない状況に置いた。その政策は、米中競争に過度の外交的関心と一般の関心を集め、リベラルな世界秩序を損なう状況を生み出し、それによって米国は自らがその価値に疑義を生じるようになった。また、各国を主要国の“味方”か“敵”と決めつけたために、世界的問題に取り組む包括的解決を見いだそうとする国家や同盟国への支援はほとんど提供しなかった。要するに、われわれの共通利益の推進にはほとんど役に立たず、高度な不信と予測不能性を生み出したのである。

バイデン政権がとり得る対北朝鮮三つの政策

文正仁(ムン・ジョンイン)  |  2020年12月12日

ジョー・バイデンの次期米国大統領就任がほぼ確実となった今、世界の目は再び米国に向けられている。人々はバイデンの施政方針について憶測を巡らせている。彼はドナルド・トランプの「アメリカ・ファースト」主義から脱却し同盟国を重視するとともに、国際社会における多国間主義を回復させると約束しているからだ。しかし、韓国の人々にとって最大の関心事である北朝鮮の核問題について、バイデン政権がどのような政策を採用するかは、ほとんど未知数である。

韓国は米国との同盟について国益を慎重に検討すべき

文正仁(ムン・ジョンイン)  |  2020年12月09日

我が国の利益にかなうよう同盟関係を再評価するのは外交担当者の仕事であり、彼らはそのせいで批判されるべきではない。 韓国の保守派は、文政権の韓米関係に対する姿勢を激しく批判してきた。直近の論争は、康京和(カン・ギョンファ)外相と李秀赫(イ・スヒョク)駐米韓国大使の近頃の発言に関するものである。

次期米国大統領が北朝鮮に対して取りうる実際的アプローチ

ジョセフ・ユン/フランク・オウム  |  2020年10月16日

3年にわたり北朝鮮に対して一貫性のないアプローチを続けた揚げ句、トランプ政権は、核の脅威の低減や朝鮮半島における平和と安全保障の強化をほとんど進展させなかった。現在、北朝鮮は相変わらずウランを濃縮し、ミサイル攻撃力を高め、2018年に講じられた南北朝鮮融和策を覆している。次期米国大統領は、このような憂慮すべき状況に対処しなければならない。

「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。