
「グローバル・アウトルック」では、専門家が難解な現代の課題について意見を発信しています。
ソーシャルメディア、テクノロジーと平和構築に関するグローバル・アウトルック
ソーシャルメディアは民主主義を支えることも、損なうこともある – それは、どう設計されているかである
リサ・シャーク | 2025年07月09日
ソーシャルメディア・プラットフォームが行うあらゆる設計上の選択は全て、ユーザーを特定の行動、価値観、そして感情状態へと誘導する。
検証済みのニュースソースと陰謀論ブログを、家族のピクニック写真などと混在させ、全く異なる情報の種類を区別しないままニュースフィードに提供するのは、設計上の選択である。最も感情的で過激なコンテンツを見つけるアルゴリズムを用いて、ユーザーをオンラインにつなぎとめようとするのは、設計上の選択である。そして、鮮やかな赤色の通知を送り、次の写真や興味をそそるゴシップへの期待を人々に抱かせようとするのも、設計上の選択である。
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人工知能は社会への脅威
ドン・バード | 2023年11月23日
現在AIを利用している、あるいは近いうちに利用しそうな多くの用途が、筆者の頭を悩ませている。実のところ、その一部に筆者は恐怖を覚えているし、読者も恐怖を覚えることを願うばかりだ! 考えて欲しい三つの事実がある。
デジタル公共空間のためにテクノロジーの「トラスト&セーフティ」を構築する
リサ・シャーク | 2022年10月10日
カリフォルニア州パロアルトで今週(9月29・30日)、「トラスト&セーフティ」の第1回年次会議が開催された。ZoomやMeta、TikTok、DoorDashのテクノロジープラットフォームの担当者が、ソーシャルメディア・プラットフォーム上の有害コンテンツを減らす方法を研究している研究者と会合した。
偽情報: 信仰に基づく組織に対する脅威の高まり
プリトビ・イエル/ゾーイ・スコリック | 2022年08月08日
公衆衛生への取り組みの妨害や選挙戦の混乱など、世界中で偽情報が国民の信頼や民主主義の原則を脅かしている。しかし、国際社会において偽情報がますます大きな話題となりつつあるにもかかわらず、信仰に基づく非政府組織(NGO)の運営やその公共イメージに対する偽情報の影響は、余り取り上げられていない。米国で活動する海外支援組織の60%近くが信仰に基づく組織であることを考えると、これらの組織に対する偽情報の影響を把握するだけでなく、組織の人道的活動に悪影響が及ばないよう偽情報に対抗する戦略を検討することも重要である。
カブール制圧に向けたタリバンのソーシャルメディア作戦
イリア・プヨサ | 2021年10月17日
カブールに向かって進攻している時、タリバンは、WhatsAppのボイスノート、TwitterやFacebookへの投稿を通して、自分たちの軍事的勝利を予想していた。タリバン反乱軍は、アフガン政府軍の兵士たちが大して戦いもせず投降しているというストーリーを、複数のメディアを駆使して作り上げた。カブール制圧の前日、タリバンが勝利に向かって前進する光景を携帯電話やドローンで撮影した映像が世界に配信された。タリバンによる電光石火のアフガニスタン制圧には、いくつかの政治的要因と軍事的要因があった。その中でも、ソーシャルメディアを使った戦争プロパガンダコンテンツが、アフガニスタン政権崩壊に役割を果たした。タリバンのソーシャルメディアを駆使したコミュニケーション戦略は、米国の「大国」イメージに楯突くタリバンの優位さという新たな物語を助長する手段となった。
パンデミックにおけるデジタル暴力の防止
リサ・シャーク | 2021年08月13日
パンデミック以前も、ソーシャルメディアは暴力を計画する手段となり、偽情報や外国人嫌悪的な陰謀論を増幅し、公の場での議論を分極化させることによって、人間関係に「テックトニックシフト」(テクノロジーによる構造変化)をもたらしていた。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。
ソーシャルメディアは民主主義を支えることも、損なうこともある – それは、どう設計されているかである
リサ・シャーク | 2025年07月09日
ソーシャルメディア・プラットフォームが行うあらゆる設計上の選択は全て、ユーザーを特定の行動、価値観、そして感情状態へと誘導する。 検証済みのニュースソースと陰謀論ブログを、家族のピクニック写真などと混在させ、全く異なる情報の種類を区別しないままニュースフィードに提供するのは、設計上の選択である。最も感情的で過激なコンテンツを見つけるアルゴリズムを用いて、ユーザーをオンラインにつなぎとめようとするのは、設計上の選択である。そして、鮮やかな赤色の通知を送り、次の写真や興味をそそるゴシップへの期待を人々に抱かせようとするのも、設計上の選択である。
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人工知能は社会への脅威
ドン・バード | 2023年11月23日
現在AIを利用している、あるいは近いうちに利用しそうな多くの用途が、筆者の頭を悩ませている。実のところ、その一部に筆者は恐怖を覚えているし、読者も恐怖を覚えることを願うばかりだ! 考えて欲しい三つの事実がある。
デジタル公共空間のためにテクノロジーの「トラスト&セーフティ」を構築する
リサ・シャーク | 2022年10月10日
カリフォルニア州パロアルトで今週(9月29・30日)、「トラスト&セーフティ」の第1回年次会議が開催された。ZoomやMeta、TikTok、DoorDashのテクノロジープラットフォームの担当者が、ソーシャルメディア・プラットフォーム上の有害コンテンツを減らす方法を研究している研究者と会合した。
偽情報: 信仰に基づく組織に対する脅威の高まり
プリトビ・イエル/ゾーイ・スコリック | 2022年08月08日
公衆衛生への取り組みの妨害や選挙戦の混乱など、世界中で偽情報が国民の信頼や民主主義の原則を脅かしている。しかし、国際社会において偽情報がますます大きな話題となりつつあるにもかかわらず、信仰に基づく非政府組織(NGO)の運営やその公共イメージに対する偽情報の影響は、余り取り上げられていない。米国で活動する海外支援組織の60%近くが信仰に基づく組織であることを考えると、これらの組織に対する偽情報の影響を把握するだけでなく、組織の人道的活動に悪影響が及ばないよう偽情報に対抗する戦略を検討することも重要である。
カブール制圧に向けたタリバンのソーシャルメディア作戦
イリア・プヨサ | 2021年10月17日
カブールに向かって進攻している時、タリバンは、WhatsAppのボイスノート、TwitterやFacebookへの投稿を通して、自分たちの軍事的勝利を予想していた。タリバン反乱軍は、アフガン政府軍の兵士たちが大して戦いもせず投降しているというストーリーを、複数のメディアを駆使して作り上げた。カブール制圧の前日、タリバンが勝利に向かって前進する光景を携帯電話やドローンで撮影した映像が世界に配信された。タリバンによる電光石火のアフガニスタン制圧には、いくつかの政治的要因と軍事的要因があった。その中でも、ソーシャルメディアを使った戦争プロパガンダコンテンツが、アフガニスタン政権崩壊に役割を果たした。タリバンのソーシャルメディアを駆使したコミュニケーション戦略は、米国の「大国」イメージに楯突くタリバンの優位さという新たな物語を助長する手段となった。
パンデミックにおけるデジタル暴力の防止
リサ・シャーク | 2021年08月13日
パンデミック以前も、ソーシャルメディアは暴力を計画する手段となり、偽情報や外国人嫌悪的な陰謀論を増幅し、公の場での議論を分極化させることによって、人間関係に「テックトニックシフト」(テクノロジーによる構造変化)をもたらしていた。
「グローバル・アウトルック」に掲載された論説は著者の視点や意見にもとづき執筆されており、戸田記念国際平和研究所としての方針や立場を必ずしも反映しているわけではありません。
