政策提言

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最新の政策提言とレポート

Cooperative Security, Arms Control and Disarmament

軍備管理と世界秩序―中国の視点

政策提言  No.65 - 2019年11月27日

2019年8月、米国は中距離核戦力(INF)全廃条約から正式に離脱した。この条約は1988年以来、2大核超大国が核の軍備管理・軍縮をいっそう進め、比較的安定した戦略的関係を維持できるよう、信頼の基盤を提供していた。

Climate Change and Conflict

「我々あり、ゆえに我々生きる」という太平洋地域のエコリレーショナルな精神性と気候変動のストーリーの転換

政策提言  No.56 - 2019年10月24日

太平洋地域の住民は数世紀にわたり、気候をめぐる危機を精神的・文化的世界の中で乗り越えて生き残り、対応し、今もそれを続けている。国際社会の大部分が科学から情報を得て気候問題と取り組む各自の役目を務める一方、地域社会の多くでは、文化的・精神的な信念と慣習が不可欠な役割を果たすことも認識されている。本稿では、太平洋地域に住む多くの人々が、何世紀もの間、気候に対応するための指針としてきた「エコリレーショナルな精神性(eco-relational spirituality)」(自然との関係性に基づく精神性)の「我々あり、ゆえに我々生きる(we are, therefore we live)」という中心概念を取り上げる。

Cooperative Security, Arms Control and Disarmament

核兵器管理と世界秩序: ニューデリーからの展望

政策提言  No.53 - 2019年10月15日

かつて二極的な核兵器管理(NAC)体制が可能となったのは、米国とロシアの双方が、戦略的安定性を確保するメカニズムと相互譲歩を受け入れることに意義を見いだしたからである。その結果、多くの2国間軍備管理条約が締結された。しかし、苦心して作り上げたNACは、時とともに弱体化してきた。現在、米ロの2国間NACは、新START条約(新戦略兵器削減条約)という細い糸でつなぎ留められている。

Cooperative Security, Arms Control and Disarmament

世界秩序と軍備管理

政策提言  No.52 - 2019年10月11日

世界秩序をめぐる現行の議論は――民主主義の後退やポピュリズムの台頭、保護貿易主義の拡大、国際機関の弱体化が示しているように――現在の秩序が衰退しているとの広範な認識を反映している。私たちは今、技術の劇的な変化、人口動態の大幅な変動、そして気候変動を目の当たりにしている。これらの課題を前にして、世界秩序の問題への対応が新たな急務となっている。

Climate Change and Conflict

気候変動により移住を余儀なくされる人々の土地と安心をいかに確保するか

政策提言  No.37 - 2019年04月04日

キリバス共和国出身のタビタ・アウェリカ(21歳)は、気候変動に関する環礁諸国連合(CAN-CC: Coalition of Atoll Nations on Climate Change)が開催した会議(2019年12月)で世界の首脳に対し、気候学者の意見に耳を傾け南太平洋地域に暮らす人々の嘆願を聞き入れて欲しいと訴えた。「私は祖先から受け継いだ土地を離れるつもりはない。私の母なる土地を諦めない。私が故郷と呼ぶ唯一の土地を離れはしない」。彼女はそう語った。