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協調的安全保障、軍備管理と軍縮

ワークショップ:アジアおよび太平洋における戦略的リスクの管理

2022年11月22日

カトマンズ(ネパール)

 戸田記念国際平和研究所と核不拡散・軍縮アジア太平洋リーダーシップ・ネットワーク(APLN)は、中国・インド・パキスタンに核のトリレンマを生んでいる二国間、三国間、多国間の要因を特定するため、2年間の共同プロジェクトを行いました。このプロジェクトでは、APLNのシャタ・シェティ、ニューヨーク大学のW.P.S.シドゥ、戸田平和研究所のラメッシュ・タクールがディレクターを務めました。

 主に中国、インド、パキスタンの国際的な専門家に論文の執筆を依頼し、それらを資料として2022年11月23日~25日にネパール・カトマンズにおいて「アジアおよび太平洋における戦略的リスクの管理」と題した政策対話を行いました。この会議は戸田平和研究所とAPLNが共催し、中印パの専門家、軍関係者、政策実践者が参加しました。参加者は、南アジアにおける紛争のダイナミクスとエスカレーションのリスクを評価。具体的には、核問題がいかに広範囲にわたる地域の安全保障に影響を与えるか、この地域における三角形の核の鎖の輪郭の理解、実践的な核リスク低減方法、危機安定性と信頼醸成の方策、中・印・パの3国が含まれる核抑止体制、国家関係の正常化、人と人とのつながりを促進するための緊張低減と紛争解決のメカニズムと機会について活発な議論が行われました。

 このワークショップの資料となった論文は、『平和と核軍縮(Journal for Peace and Nuclear Disarmament)』に初出掲載され、APLNのホームページにも掲載されました。戸田平和研究所では政策提言として配信しています。