戸田記念国際平和研究所が英国紛争研究学会(CRS)、ノルウェー国際問題研究所(NUPI)、オタゴ大学と協力して2017年11月にロンドンで開催したハイレベル会議について、総括報告と結論をご紹介できることを大変嬉しく思います。これは、核兵器禁止条約(核禁条約)や核拡散防止条約(NPT)など既存の核条約を巡り、それぞれの立場の推進派の間のギャップを埋めるのに多くの対話がなされるよう私たちが期待しているもので、今回が第1回目です。この会議は、核保有国とその同盟国および非核保有国が、核兵器の完全な撤廃に向けて取り組みつつ、核兵器の安全性と非使用を保証する方法について21世紀における前進を図ることを目指して始められました。
2017年7月7日、122の国・地域が核禁条約を投票で採択しました。核兵器の保有、移転、使用、使用による威嚇を禁止する初めての条約でした。9月20日に国連総会で署名のために開放され、50カ国が批准してから90日後に発効します。50カ国以上がすでに署名しています。
核禁条約の推進派が一貫してNPTを補足するものだと強調してきた一方、核兵器保有国5カ国は、この新しい条約はNPTの信頼性と権威を脅かす可能性があると主張してきました。7月7日の投票後、米英仏の大使は共同声明で、核禁条約は「国際的な安全保障環境の現実を無視している」、また「70年以上にわたって欧州と北アジアの平和維持に不可欠であった核抑止力政策と相容れない」ために、交渉に参加しておらず、署名するつもりもないと述べました。
欧州のNATO加盟国、アジア太平洋地域のオーストラリア、日本、韓国など西側の同盟諸国もこれに同調し、核禁条約は効果を欠き、非現実的で、信頼性がないと批判しました。その結果、世界有数のすぐれた地球市民からなり、国連擁護の先頭に立っている国の大多数が、正式に委任された国連の会議によって取り決められた多国間条約について、盛んに反対するという異例の事態が起きました。
今回のロンドンでの会議はこのギャップへの対処を試みようと始められたもので、諸問題について政策的に一致または不一致がある分野を特定することを目的としていました。対象となる問題としては、保障措置基準、実験、配備、核禁条約で禁止されている活動(例えば、核抑止態勢の支援)に携わる国への援助と奨励の意味と範囲、見直し、修正、検証、実施のための制度的取り決め、NPT非加盟の核保有国との連携、などがあります。
この二つの世界体制間の規範的、政治的な不一致に対処することは、核兵器の保有国と非保有国の双方のためになります。それは、21世紀の存亡に関わる脅威のリストから核リスクと大惨事を排除できるよう、万全を期す方法で進歩を遂げるための取り組みです。本会議には、核のエネルギー、兵器、戦略の専門家や担当者が議論の両サイドの立場から集まり、その結論がこの報告書に収められています。現在、戸田記念国際平和研究所、APLN(アジア太平洋リーダーシップ・ネットワーク)、ELN(欧州リーダーシップ・ネットワーク)、ノルウェー国際問題研究所は、この結論をより詳細な「政策提言」にまとめています。これらが次には、今後12ヵ月間のトラック1(政府間)、トラック1.5(官民)、トラック2(民間有識者間)の一連の議論のための背景情報を提供することになります。この総括報告書を執筆して下さったヒュー・マイアル教授に感謝申し上げます。また、ラメッシュ・タクール教授からはこれらの課題に対する知見、このプロジェクトへのコミットメントを頂きました。そしてAPLNのネットワークを活用してロンドンでスタートした議論を深め、強化するよう快くご対応頂いたことに御礼を申し上げます。
ケビン・クレメンツ
戸田記念国際平和研究所所長
核禁条約の支持派と、核兵器廃絶への段階的アプローチとの間のギャップを埋める
2017年11月9~10日 ロンドン
ハイレベル会議の政策的結論「協調的安全保障――核軍縮と軍備管理の再検討」
エグゼクティブ・サマリー
核軍備管理と軍縮は危機的な状況にあります。中距離核戦力全廃条約(INF)、包括的核実験禁止条約(CTBT)、核拡散防止条約(NPT)などの既存の合意が脅かされています。核兵器保有国が段階的に軍備管理をするよう求める軍備管理・軍縮の論者と、核兵器禁止条約(核禁条約)の推進派との間に大きな隔たりが現れてきました。核禁条約の推進派は、段階的アプローチはうまく行っていないと主張します。段階的に進める立場の人たちは、非核兵器国だけが署名した条約は役に立たないと主張します。この意見の食い違いに対処するため、戸田記念国際平和研究所は双方の立場を主張する人たちの参加を得て、ハイレベルの国際会議を開催しました。
会議では、軍備管理・軍縮の措置が役に立つかどうかの評価をするための基準で合意し、核兵器廃絶という合意された目標に向けて前進する方法について検討しました。この中で参加者は、いっそうの弾みにつながりうる次のような実際上の手段を特定しました。
- 核を搭載した巡航ミサイルなど特に不安定化の要因となる全種類の核兵器を廃絶する取り組み。
- 核兵器ゼロに近い、あるいは核のない世界に向けた、NPT保障措置や追加議定書を超えた検証に関する「ダイヤモンド基準」に向けた取り組み。
- 核兵器ゼロに近い、あるいは核のない世界における、信頼と(唐突に核兵器生産を公言する)ブレークアウトの問題を探る。
- 核兵器使用の人道的影響に関する新たな証拠に照らし、再度、国際司法裁判所(ICJ)の判断を仰ぐかどうかを検討するために、弁護士と安全保障の専門家を集める。
- 核兵器を製造する企業から投資を引き上げる。
- 消極的安全保障の追求と核兵器の警戒態勢解除。
- 核兵器の人道的影響に対する国民の意識を高める教育的な措置。
- このプロセスに女性の完全で平等な参加を導入する。
目的
戸田記念国際平和研究所は、現状の核軍備管理・軍縮の行き詰まりを打開するため、現在の見通しと今後に向けた道筋について議論するハイレベル会議を開催しました。核兵器保有国、“核の傘下にある国”、中立な非核保有国を代表する外交官や元政府関係者、国連や国際原子力機関(IAEA)の元高官、核禁条約に賛成および反対のNGOの代表、学者が集まりました。
1. 軍備管理と協調的安全保障の見通し
中距離核戦力全廃条約(INF)、核拡散防止条約(NPT)、包括的核実験禁止条約(CTBT)が1本の糸でつながっています。米国は、ロシアが欧州で巡航ミサイルを配備していると主張し、これに対して新たな地上発射型核巡航ミサイルとINFからの脱退を検討しています。米議会下院の共和党議員はCTBTに反対票を投じています。NPT合意はさらに脆弱化しています。ロシアと西側諸国の関係は急激に悪化し、ウクライナ危機は、既存の軍備管理の諸協定の基礎となる国境尊重の原則を否定しています。米国が包括的共同行動計画(JCPOA)の合意から脱退し、イランの核計画の封じ込めが危ぶまれています。すべての核兵器保有国は、積極的に核兵器の近代化を進めています。今後30年間で1兆2千億ドル以上を新たな核兵器計画に費やす約束がなされています。化学兵器禁止条約、欧州通常戦力制限協定、オープンスカイ(領空開放)条約はすべて圧力下にあります。ポピュリズム、ナショナリズム、新たな大国間競争が、多国間の国際秩序を脅かしています。
このような状況の中、軍備管理と軍縮はどのような道を進んだらよいのでしょうか。誰がリーダーシップを発揮するのでしょうか。正しいアプローチは、段階的でしょうか、禁止を迫るものでしょうか。トップダウンでしょうか、ボトムアップでしょうか。条約ベースでしょうか、規範ベースでしょうか。
参加者たちは、これまでの成果を維持するのはまだ可能だと主張しました。INFについて取り引きは可能です。戦略的安定性に関わる協議は継続しており、米国とロシアはこれまでのところ、戦略兵器削減条約(START)に基づく義務を順守しています。物事が良い方向に変わりうると歴史の経験から分かっていても、今は時間、妥協する意欲、体面を保つ解決策、ウクライナ問題の解決、既存の合意の保護、国際関係を競争的安全保障ではなく協調的安全保障の基礎に位置づける意欲が必要です。軍備管理と軍縮には、さらに国民の支持と注目が必要です。
米国とロシアはリーダーシップを発揮できていません。欧州連合(EU)は安全保障上の協力に基づきユーラシア大陸などでさらにその安全保障を推進する機会があります。しかし、EUは分裂しており、米国との軍備管理問題に関する対話では、断固とした対応を取ることができませんでした。中国は、協調的安全保障の観点から発言しており、この分野で指導的な役割に近づく可能性もありますが、これまでのところそれを避けています。米中の共同管理は役割を果たしうるでしょうか。意欲のある国々の連合は機能するでしょうか。アイルランドやオーストリアのような中立国は主導権を持っているでしょうか。
宗教指導者、医師、音楽家の役割は何でしょうか。究極的には、変化を強制するのは国民で、それを実行する必要があるのは政府です。市民社会やオピニオンリーダーは、人々を教育し、関心を集めるうえで極めて重要な役割を担っています。世論の急速な高まりと、政府による積極的な行動が必要です。
2. どちらに進むべきか―「段階的アプローチ派」対「禁止派」
段階的アプローチの推進派は、核兵器削減措置に核兵器保有国を関与させ、まず最も高い不安定化リスクに対処するのが不可欠だと主張します。段階的アプローチは、核兵器保有国や核兵器で守られている「傘の国」の知識エリート層や意思決定者の間では信頼を得ています。核兵器削減は、詳細な検証と実施措置を定め、核兵器保有国自身が同盟国と協力して取り決める新しい条約の下で初めて実現するでしょう。核禁条約は亀裂を招き、NPT、国連、IAEAを弱体化させかねません。抑止力の技術的な知識を持つ者と、道徳的優位性を持つ者との間に二極化が生じています。優先すべきは、核兵器保有国と「核の傘」下にある国々で、勝算のある次のような運動に焦点を当てることです。CTBTの維持、核近代化の範囲の制限、INFの維持、消極的安全保障の追求、核兵器の警戒態勢解除、効果的な検証への取り組み、核の安全性と核兵器の安全性への取り組み、先制不使用の二国間・多国間コミットメントの追求、米国とロシアにおける核兵器の大幅削減の追求など。
核禁条約の支持派は、「段階的」アプローチは失敗したと主張しています。極めて重要なこととして、核使用が及ぼす人道的影響に関する新たな理解があります。核戦争が気候に及ぼす影響はその最も劇的な証拠です。世界の指導的な大気科学者が確認した議論の余地のない証拠によれば、広島級の核兵器100発分の応酬がインドとパキスタンの間で限定的にある場合など、世界に存在する核兵器をそのごく一部だけでも爆発させれば、地球の気温が低下し、何億人もの人々の食糧安全保障が脅かされることになります。米国とロシアの間でより大きな応酬があれば、世界の農業を壊滅させる「核の冬」を引き起こすことになるでしょう。限定的な核の応酬であっても、すべての人々や国家が影響を受けるため、非核兵器国が主導権を握るのは正当化されます。核兵器のない世界を目指すのは国連の共通目標であり、全ての国連加盟国が追求する責任があります。核兵器保有国が主導権を握らない中で、非核保有国はこの条約を策定し、どの国にも署名開放されています。他の非人道的な兵器の禁止を、核兵器にまで拡大したのは、この条約が初めてです。核兵器の使用は人道的に壊滅的な結果をもたらすため、核兵器の使用による脅迫は受け入れられません。したがって、核禁条約は、核兵器および核兵器に基づく核抑止政策を非難し、非合法化することを目的としています。この条約は、21年ぶりに成功した国連の核軍縮条約で、国連システムの中で最も包括的な機関に受け入れられました。核軍縮に関する議論を再活性化させ、NPTを弱体化させるのではなく補完することを目指しています。
核禁条約と段階的アプローチは両立できるでしょうか。参加者は可能なはずだと考えました。地雷のような他の禁止兵器の場合、禁止後に段階的に撤廃する手段が講じられなければなりませんでした。核禁条約の文言については、将来の見直しで、例えば検証規定に関して改善が可能であるという意見が受け入れられました。短期的には、核禁条約が核兵器保有国や「核の傘」下にある国の政府の支持を得ることはありえないでしょう。核禁条約が抑止力の考え方に対して価値のある挑戦をする可能性もありますが、NATO加盟国は現在のNATO主義と核禁条約の両方を受け入れることはできません。したがって、核禁条約の危険性は、現在の核兵器保有国と非保有国間の亀裂を凍結させてしまいかねないことです。
核の軍備管理・軍縮対策が成功しているかどうかを評価するために、二つの原則の概要が示されました。まず、核兵器の数を削減し、完全な廃絶に近づけているかどうかです。第二に、核兵器廃絶への道を進んでいる間に核兵器使用のリスクを低減させることができるかどうかです。核禁条約は核兵器の禁忌を強化するのに役立つかもしれません。そうした強化は必要なものです。核禁条約は、例えばレーガンとゴルバチョフの約束のように、「核戦争に勝者はなく、決して戦われてはならない」という消極的安全保障と結びつけば、時間の経過とともに位置づけが高まるでしょう。核禁条約は、市民社会によって強化されれば、世論を動かし、核兵器を非合法化する上で効果的なものになります。核禁条約の支持派は、条約プロセスによる核兵器の廃絶を求めており、核禁条約と段階的アプローチの二分法は誤った選択であると考えています。
核禁条約はNPT保障措置を弱体化させ、NPTの検討プロセスをさらに複雑にするという指摘もあります。しかし、NPT保障措置への反対の動きは、核禁条約以前からありました。核保障措置の「ゴールド基準」は、INFCIRC/153型保障措置協定と1997年の追加議定書に基づくNPT条約の包括的保障措置です。しかし、多くの非同盟国は追加議定書に反対してきました。核兵器保有国が第6条の約束を果たせない中、追加議定書は譲歩になるというのがその理由でした。リスク低減、兵器廃絶、検証、保障措置のさらなる手段が必要であり、それに向けて進展を追求するのは核兵器保有国と非保有国の義務です。
3. 実際的な手段と政策提案
参加者は、核禁条約の支持派と段階的アプローチの支持派が合意できる措置を検討する一方、現実的ないくつかの政策措置を特定しました。そのような措置は、核兵器廃絶という共通の目標に向けて新たな機運を醸成するのに、今こそ検討する価値があります。
① 地上発射型核搭載巡航ミサイルの禁止
欧州ではINF条約で核搭載巡航ミサイルを禁止していますが、新たな世界的な動きが、このような武器のリスクにつながっています。例えば、パキスタンは潜水艦発射型巡航ミサイルの実験を行いました。この種の核搭載巡航ミサイルを全廃させることは有用な次のステップでしょう。米国、英国、中国はこのようなステップを支持しており、そのステップを先に進めるには、10~15カ国が連合を組む必要がありますが、検証の詳細や実施の仕組みについては多くの準備作業が必要です。
② 検証の「ダイヤモンド基準」
世界が核兵器ゼロに近づくにつれ、信頼と検証の両方に対する要件が増加します。NPT保障措置やNPT議定書の既存の「ゴールド基準」を超える検証の「ダイヤモンド基準」を検討するのは有益です。国家による検証に加えて社会的な検証の提案も、さらに深く検討する価値があります。
③ 核兵器のない世界における信頼とブレークアウト問題の考察
核兵器がゼロに向かっていく過程で、信頼醸成はどのようにして検証と釣り合いをとるのでしょうか。信頼醸成はどのようにして協調的安全保障上の取り決めに組み込まれ、ブレークアウトを防ぐうえで実際上の問題にどのように対処しうるのでしょうか。ここで核兵器に対する国境を超えた規制、または超国家的な規制を復活させることに役割はあるのでしょうか。
④ 弁護士と安全保障の専門家を集め、核兵器使用によって人道的な影響がもたらされるという新たな証拠に照らし核兵器の合法性を検討する
人道的影響に関する新たな証拠は、1996年にICJで扱われた事件で結論が出なかった法的問題を新たな形で提起しています。弁護士や安全保障の専門家を集め、核兵器の使用をいかに防ぐことができるかという法的側面を検討し、さらに新たな証拠に照らしてICJの判断を改めて仰ぐことの適否を評価することは有益でしょう。
⑤ 核兵器の製造に関わる企業から投資を引き上げること
非核保有国と非国家のアクターが貢献できる方法の一つは、核兵器の製造に携わる企業から投資を引き上げることです。北欧諸国では、この分野での取り組みが見られました。これは今後の研究を深めるのに値する分野です。
⑥ 消極的安全保障と核兵器の警戒態勢解除
核兵器使用のリスクを低減することは、特に新たな核兵器保有国による保障措置が不十分で、不安定化を引き起こす新種の兵器が開発されている状況では優先度が高いということで合意しました。不先制使用の約束が手の届かないものである場合には、レーガンとゴルバチョフの約束のような消極的安全保障を検討する価値はあります。こうした方法は、二国間または多国間で合意に達することができます。核兵器を厳戒態勢の対象から外す合意はリスクを低減し、優先度が高いものです。
⑦ 核兵器の人道的影響に対する人々の意識を高める教育的方策
核兵器がもたらす脅威に対する人々の意識と関心を高める運動について、特に人道的影響の証拠に照らして、参加者全員が不可欠であると合意しました。例えば、特定の地域における核兵器使用の影響に対する認識を高めるには、より多くの方策を実施することができます。宗教団体や若者に接触し、音楽や映画、テキストやスピーチも活用することが望ましいことです。ここに科学者、医師、市民社会、オピニオンリーダーの役割があります。
⑧ このプロセスに女性の完全で平等な参加を導入すること
軍備管理分野の議論の多くは、軍縮の公的な取り組みに女性が存分に携わってきたにもかかわらず、難解で排他的なものが多くあります。参加者は、軍備管理と軍縮のプロセスに女性の完全で平等な参加を導入することが不可欠であると合意しました。
⑨ 2019年の核禁条約再検討会議に向けた行動計画
核禁条約の推進派は、「段階的アプローチの推進派」の批判を理解しつつ、核禁条約の中で最も重要な問題に対処する行動計画を提示すべきです。これには、最終的なNPT合意文書を実現させるうえで核禁条約がどのように貢献できるかを検討することや、核禁条約の推進派と反対派の間の橋渡しを将来的に念入りに行うことが含まれる可能性があります。
⑩ 段階的な削減のさらなるステップ
核戦力のさらなる削減を検討する際には、戦力の非対称性に対処する必要があります。例えば、ミサイル防衛とミサイルは一緒に規制されるべきであり、おそらく弾道弾迎撃ミサイル(ABM)迎撃機3機と見合うのがミサイル1機でしょう。これは、段階的アプローチを追求している人たちが検討する価値のある分野です。CTBTについては、附属書2の8カ国が未批准のままですが、発効させるプロセスも必要です。もう一つの提案は、国際的な管理の下で、北朝鮮の軍需品から化学兵器を取り除く計画を積極的に策定することです。国連安全保障理事会の常任理事国5カ国を超えて、他の4つの核兵器保有国を軍備管理と軍縮の道筋に引き入れるプロセスを策定することも必要です。
戸田平和研究所は、今後もこの課題に取り組むため、政策提言の配信および関連会議を開催する予定です。