戸田平和研究所による「変革の理論」
「変革の理論(Theory of Change (ToC)」とは、ある団体とそのプログラムのロジックを説明する、戦略的な言説の宣言である。すべての団体は、ある種の戦略や介入によりその団体が特定した問題をどのように解決させていくことができるかを説明する「変革の理論」を明示的または黙示的に持っている。
変革の理論は、3つのパートから成る。
変革の理論とは、平和・紛争分析を行うなかで見つかった促進または緩和要因は、プラスの影響を与えることを目的とした介入プログラムを実施することで変化させることができる、という理論である。
何の研究を行うのか:戸田平和研究所は、次の5つの主な課題に取り組む:「協調的安全保障、軍備管理と軍縮」「気候変動と紛争」「ソーシャルメディア、テクノロジーと平和構築」「北東アジアの平和と安全保障」「民主主義の危機と課題」。これら5つのテーマは相互に関連している。
どのように行うのか:戸田平和研究所は、上記6テーマに取り組むにあたり、証拠に基づく研究、政策提言の執筆、対話型研究会議や他団体との共同分析的な問題解決ワークショップを行う。これらのプロセスは、紛争に関わる当事者が互いに内在する共通性を認めたうえで差異を認識できることを目的としている。
誰が行うか:戸田平和研究所は、政府や企業、さらに宗教的指導者、女性、学者、メディア、市民社会活動家等の市民社会の代表など、さまざまなステークホルダーと協働する。
なぜこれらの研究を行うのか:戸田平和研究所は、人々の苦悩の軽減、暴力的紛争の予防、人々の多様な問題に対応する創造的で非暴力の解決法の創造といった、私たちの基本価値を動機として研究活動を行っている。
「変革の理論」:戸田平和研究所は、重要な地球規模の安全保障課題には創造的な問題解決方法が必要だと考える。信頼できる証拠と円滑な研究プロセスを用いることにより、そのような平和と安全保障の課題に新しい解決法を生み出すことができると考える。