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基本価値

1. 紛争(対立・もめごと)は、ごくありふれた日常生活の一部である。それは非暴力的に解決可能なものであり、そうされるべきである。

ほとんどの争いは、非暴力的に解決されうる。そのためには、非暴力的な選択肢の範囲を拡大することが極めて重要であり、あくまでも武力の行使の検討は、そのような非暴力的な選択肢を全て試した後のことである。紛争の非暴力的解決および圧政に対する非暴力的な政治的抵抗運動こそ、促進することが必要な、効果的かつ持続可能で、建設的なプロセスである。

2. 戸田平和研究所は、紛争転換と平和構築に対して、統合された体系的アプローチを採る。

これは、十分な平和の条件を促進するために、垂直的にはトップダウンからボトムアップまで、水平的には幅広く政治的・市民社会の運動家とも協力して、多様なレベルで取り組むことを意味している。

3. 戸田平和研究所は、紛争解決において人間(peoples)を第一に考える。

我々は、紛争に関わっている人間自身に、それぞれが直面する紛争の原因を判断し、それを解決する能力がそなわっていることを認める。そのため、紛争転換とは、それぞれの社会における安定平和構築に貢献するために、各地域の主体者や団体の能力を理解し、強化することだと考える。

4. 戸田平和研究所にとって、人々の苦悩の軽減こそ、第一の願望である。

暴力的紛争(または潜在的紛争)への関与は、主としてそのような紛争によって危険な状態にある社会や人々への関心から導かれる。我々は、人々の生存を脅かす脅威(大量・少量破壊兵器など)の削減と除去に取り組み、紛争の根本原因に対処し、そして平和で公平な変革のために尽力し、生存の権利を守るために戦う。

5. その活動の影響と効果を高めるために、戸田平和研究所は、アジア太平洋地域および世界中の研究者、市民社会、政府・多国間関係者ならびに組織とパートナーシップを結んで事業を進める。

これは、より平和な世界の創出に取り組む個人や団体と共に活動していくことを意味する。我々は他者との協働を通じて、さらに、相互理解および紛争の創造的対処を促進させる対話のための安全な空間を生み出すことによって、活動を展開していく。

6. 戸田平和研究所は、平和のために尽力する地域的・国際的機関の能力、効果、正当性の推進と向上に取り組む。

これは、国連の力と効果を強化するとともに、多国間の地域的な平和と安全保障のメカニズムの発展に寄与することを意味する。

7. 戸田平和研究所の事業(研究と実践)は、卓越性、証拠、事実に基づくものである。

その一切の事業が、常に最上のものとなることを目指す。それは、データに基づくこと、堅実な分析であること、研究者・政策立案者・平和構築実践者の必要性に応じたものとなることを意味している。

8. 戸田平和研究所は、永続する「古い(old)」問題に対して、革新的かつ創造的な解決手段の発展に取り組む。

これは、直接的・間接的暴力の双方に対して、新しい選択肢と解決手段を生み出すために、文化、ジェンダー、民族、政治といった境界を乗り越えて、あらゆる英知を結集して取り組むことを意味している。

9. これら全ての活動において戸田平和研究所は、目下の諸問題に対しても、長期的な観点からの解決策に取り組む。

これは、暴力に苦しんでいたり、危険な状態にある人々に対して、長期的な関与とパートナーシップをもって、共に協働していくことを意味している。

10. このような戸田平和研究所の活動を導く価値は、全人類の多様性と尊厳に対する深い敬意とともに、宗派性を越えた人道主義に基づいている。平和は、協力者(partners)および困窮する人々への尊敬と、強い信頼と、協力がなければ、決して実現できるものではない。

研究所の活動の社会的・政治的影響と効果は、他者に対する高い共感と協議によって高められる。また、研究所が行った活動の結果については、私たち自身および他者に対して研究所に責務がある。この目的のために戸田平和研究所は、自らの研究プログラムに対する定期的な審査、その影響と効果の検証、同様の目的を共有する他の機関との比較評価を行い、常に学習しながら前進する実効的な研究機関として知られることを目指す。